日本人にはあまり知られていないメサヴェルデ国立公園。実は、1978年にユネスコ世界遺産に登録されています。
世界遺産と言えば、イエローストーン国立公園、グランドキャニオン国立公園、ヨセミテ国立公園などの自然遺産が注目されがちですが、メサヴェルデ国立公園は、歴史的な建築物が高く評価され、文化遺産として登録されています。
壮大な風景とともに、アナサジ族(古代プエブロ人)が築いた石造りの集落や崖の住居が残っているとても貴重な場所。
公園内では、5,000以上の遺跡が発見されており、そのほとんどが500〜1300年にかけて築かれたものです。この断崖絶壁に一時は30万もの人が暮らしていたのにも関わらず、忽然とこの地を離れたと言われています。
ミステリー溢れるメサヴェルデ国立公園。ロマンを感じますよね。
ただ、注意しなくてはいけないことも結構あります。行く時期を間違えたり、事前にツアー予約をしないと、満足いく体験ができないかもしれません。
今回のブログ記事では、実際にメサヴェルデ国立公園へ行く際のプランニングのコツやおすすめのツアーなどを丸っとご紹介します。
\ 旅を通じて子どもの英語力を伸ばす /
メサヴェルデ国立公園の基本情報
まずは、メサヴェルデ国立公園の基本情報と旅行プランのコツから。
メサヴェルデ国立公園の場所
メサヴェルデ国立公園は、アメリカのコロラド州南西部にあります。
主要な観光地からのメサヴェルデ国立公園までの所要時間は以下の通りです。
- モニュメントバレー:車で2時間半
- アーチーズ国立公園:車で2時間半
- キャピトルリーフ国立公園:車で約4時間半
- グランドキャニオン国立公園:車で約4時間
- ラスベガス:車で約8時間
メサヴェルデ国立公園の料金
メサヴェルデ国立公園の料金は以下の通りです。
- 車:$30/台
- バイク:$25/台
- その他(歩きなど):$15/人
国立公園の年間パス(National Park Annual Pass)は$80です。
年3~4箇所回る予定があるのであれば、購入した方がお得になります。(入園料金は、パークによって異なります。)
アメリカ在住の小学4年生は、年間パスポートが無料になります。
車1台分対象。Every Kid Outdoorsサイトに行き、ホームページから用紙をプリントし、ビジターセンターに行けば、年間パスポートと交換してもらえます。
メサヴェルデのガイドツアー予約方法
メサヴェルデ国立公園では、いくつかガイドツアーが実施されています。
いずれも事前予約が必要です。特に人気なのが、Cliff Palace(クリフパレス)とBalcony House(バルコニーハウス)です。
予約方法は、他の国立公園やモニュメントと同様に、公式ホームページ(Recreation.gov)から行えます。
- 予約は14日前の8:00 am MDTから開始
- 予約には一人8ドル(返金手数料1ドル)
開始時間と同時にアクセスすれば、かなり高い確率で予約できると思いますが、土日祝などはすぐに埋まってしまう可能性があります。
私も予約枠リリースと同時にアクセスしたので、クリフパレスもバルコニーハウスも無事に予約できました。
メサヴェルデ国立公園のベストシーズン
メサヴェルデ国立公園のベストシーズンは夏~秋。
絶対に行きたいガイド付きツアーは5月~10月の短い期間しか実施されていません。
シーズン外は、園内の宿泊施設、Far View Lodge、Morefieldキャンプグラウンド、レストランなども営業してません。一部、道路も閉鎖されています。
秋ごろからは積雪もあり、滑りやすくなっているため、やはり夏がベストです。
ただし、夏場は30度を超える日も多いため、万全の暑さ対策で臨んでください。
メサヴェルデ国立公園の所要時間
メサヴェルデ国立公園の観光に必要な日数は、半日~一日程度。
ビジターセンターから奥側は思ったよりも距離があるので、ツアーに参加して、じっくり楽しみたいなら、園内に宿泊することをおすすめします。
メサヴェルデ国立公園の見どころ&モデルコース
わが家は、午前中にキャニオンランズ国立公園(ニードルズエリア)を観光し、午後からメサヴェルデ国立公園に入り、園内に1泊しました。
パークサイン
緑の中のパークサイン。
「メサヴェルデ(Mesa Verde)」はスペイン語で、「緑の台地」という意味。「Mesa」は「台地」、「Verde」は「緑色」を意味します。
ユタのナショナルパークは、赤土や岩肌が特徴的でしたが、ここは砂漠の中のオアシスといった感じです。
公園内にある高く広がる台地が、豊かな植生によって緑色に覆われていることに由来しています。
ビジターセンター
とても立派なビジターセンター。トイレも水洗。
裏手にメサヴェルデの名前の由来にもなった緑の山が見られます。
いつものごとく、ジュニアレンジャーの冊子をもらい、夜ロッジで仕上げました。
【 ジュニアレンジャーとは? 】
ジュニアレンジャーとは、5~12歳の子どもたち向けに、National Park Service(NPS)が運営しているプログラム。
Explore・Learn・Protect(探索・学習・保護)をテーマに、アクティビティをと通して、国立公園や史跡について学べるようになっています。
レンジャーから冊子をもらい、アクティビティを終えることでバッジをゲット✨
基本的に参加費は無料です。実施している施設はこちらで確認できます。
バルコニーハウス(ガイドツアー)
15時からバルコニーハウスのガイドツアーを予約していました。
ビジターセンターからバルコニーハウスまでは、車で45分くらいの距離があります。ツアーは現地に15分前までに行かないといけないため、少し焦りました。
ツアーは、急なハシゴを何度か上らないといけないため、Strenuous(上級)に設定されています。
開始前にはレンジャーが、一度入ってしまうと、引き返すことができないため、しきりに「高所恐怖症の人はご遠慮ください。」と忠告。
かなりビビりながら参加しましたが大丈夫でした。(日本のお城の天守閣が上るレベル。)
参加人数は30名ほど。参加層はファミリーやカップルなど。年齢制限はないものの、子連れはわが家も含め、小学生以上という雰囲気でした。
割と早い段階で一番の山場のハシゴを上ります。そして、開けたスペースにくると、タイムスリップした感覚に陥ります。
レンジャーの話を聞いていると、当時の光景が目に浮かぶようでした。
足場の悪いこの場所に、なぜ文明が栄えたのか、どのような暮らしをしていたのか、そしてなぜ滅亡してしまったのか…
そう考えると、かなり感慨深い。
集落には、必ずKiva(キヴァ)という円形の部屋が存在します。
宗教的な儀式に加え、人々が楽しく集まる集会場の役割でもあったと言われています。
バルコニーハウスのバルコニーからの大絶景!
ガイドツアーは約75分で、最後に質問タイムもあり、長男も聞いていました。
トイレはどうしてたの?と聞いたところ、崖の方を向いて、ここから自然に返してたと言っていました(笑)
最後に小さい穴を抜けてツアー終了です。
スプルースツリーカフェ
ツアーが終わったあとは、スプルースツリーカフェで早めのディナー。
このカフェは17時に閉まってしまうため、ギリギリ滑り込みました。
揚げパンのような生地に具材が乗っている「ナバホタコス」がお店の看板メニュー。
そして、なぜかフィラデルフィアで有名なフィリーチーズステーキも(笑)まさか国立公園で食べることになるとは。
ボリュームもありコスパが良いため、値段が高めのレストランに行くよりも満足度は高いと思います。
シーニックドライブ「メサトップループドライブ」
その後は、シーニックドライブへ。約10キロのループコースの中に、11か所ビューポイントがあり、セルフツアー形式で見学できます。
NPS公式のアプリをダウンロードしておけば音声ガイダンスを聞くこともできます。
ビューポイントはどこも駐車エリアからすぐなので、あまり歩きたくない方でも負担なく回れます。わが家は、一つずつ見て回りましたが、同じような遺跡ばかりなので、子どもたちはやや飽きていました。
今回は、気に入った場所を3か所だけ抜粋しますね。
スクエアタワーハウス
メサヴェルデ国立公園のタワーマンションのような位置づけ。1200~1300年に人々が暮らしていたと言われています。
メサヴェルデ国立公園内で最も保存状態が良く、90%はオリジナルだそう。
部屋には壁画が装飾され、厳しい冬を乗り切るための毛布なども見つかっています。
ビューポイントなので遠目でしか見ることはできませんが、肉眼でも遺跡の壮大さが伝わってきました。
サンテンプル
30の部屋と3つのキヴァがあるサンテンプル。一説によると、建物が完成する前に人々はこの地を去ったとも言われています。
遺跡内部を間近でみることができる貴重な場所です。
クリフパレスビュー
メサヴェルデ国立公園の見どころ、クリフパレスを臨む展望台です。
ツアーは近くで見学するため、巨大遺跡の全体像を見たい場合は、このビューポイントがおすすめです。
シーニックドライブは、他にもビュースポットがたくさんあるので、ぜひ気になった場所に立ち寄ってみてくださいね。
パークポイント
シーニックドライブ後は、せっかくなので、夕日がきれいに見えそうなスポットへ。
メサヴェルデ国立公園で、最も標高が高いパークポイントに行ってみました。
他の観光客はおらず、貸し切りでした。ここで、夕日が落ちていくのを静かに鑑賞しました。
360度ぐるっと見渡せるので、朝日鑑賞にも良さそうでした。
本帰国後に思うのは、日本ってどこでも混雑ばかり。誰もいない大自然を経験できたのは、本当に貴重だったんだとお改めて感じました。
ファービューロッジに宿泊
メサヴェルデ国立公園は、入口から奥に長くなっているため、公園の外に宿泊するとかなりタイムロスになります。
そのため、わが家は公園内のファービューロッジに宿泊しました。
ロッジというよりも、キャビンに近い感じで、車は部屋の前に駐車できます。
ネイティブアメリカン調のインテリアでこじんまりとしたカワイイ部屋でした。レンジはないけど、冷蔵庫あり。
早朝、バルコニーで持参した朝ごはんを食べていたら、目の前に野生の馬3匹が!
野生の馬を見るのは初めての体験。こういう光景に遭遇できるのも、公園内に泊まる大きなメリットですね。
ロビー棟の2階にはラウンジがあり、外のテラスからはビューが楽しめます。
宿泊費は、国立公園の施設にしてはリーズナブルで、一部屋200ドル弱でした。
クリフパレス(ガイドツアー)
メサヴェルデ国立公園二日目は、朝9時から予約しておいたクリフパレスのガイドツアーへ。
一番の人気のツアーで、予約必須です。メサヴェルデ公園を訪れるからには、絶対に行ってほしい場所。
前日のバルコニーハウスほどハードではなく、長男はうっかりクロックスで行ってしまいましたが全く問題なかったです。
こちらのツアーの方が小さいお子さんの参加率が高かったように思えます。
ガイドの方は、プエブロの子孫。内容的に前日のバルコニーハウスと似ていたものの、口調や世界観が独特で、かなり興味深くツアーを回ることができました。
この日は、フォーコーナーズに立ち寄り、モニュメントバレー内に宿泊予定。
クリフパレスのツアー終了後は、ジュニアレンジャーの冊子を提出するために、ビジターセンターに立ち寄り、これにてメサヴェルデの滞在は終わりました。
謎多き遺跡・メサヴェルデ国立公園を楽しもう
渡米後に初めてその存在を知ったメサヴェルデ国立公園。
この公園に想いを寄せる日本人は数少ないと思いますが、訪れることができて本当によかったです。
1,000年以上も前に栄え、そして衰退していった謎多きメサヴェルデ。ぜひ、あなたもこの神秘的な遺跡で、アナサジ族が見た光景を楽しんできてください。
えいりんごの駐在ファミリーサポート
幼少期海外で過ごした帰国子女&異国の地で子育てした駐在妻の実体験を元に、駐在ファミリーをサポートします✨
ご提供中のサービス
累計300部販売した駐妻の指南書✨ブログでは書けない裏話を多数掲載。
英語圏学習方法に沿っているのでお子さんの渡航準備に最適!
お試し教材プレゼント
えいりんご英語教材の中身が分かるプリント一式+アルファベット表をプレゼント!
ダウンロード教材になるので印刷して、すぐにお使いいただけます。
\ 公式noteにて /