浸食によって作られた神秘的なアーチが見られるアーチーズ国立公園。その数、何と2000個!
グランドサークルを旅行するからには、必ず押さえておきたい大絶景の一つです。ユタ州のライセンスプレートのシンボルになっている「デリケートアーチ」は絶対に見逃せません。
今回、念願のアーチーズ国立公園に行くことができたので、その魅力をまとめました。
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アーチーズ国立公園の基本情報
まずは、アーチーズ国立公園の基本情報と旅行プランのコツから。
アーチーズ国立公園の場所
アーチーズ国立公園は、アメリカのユタ州にあります。
主要な国立公園からの所要時間は以下の通りです。
- キャニオンランズ国立公園(モアブ):車で30分
- キャピトルリーフ国立公園:車で約2時間
- メサベルデ国立公園:車で約2時間半
- グランドキャニオン国立公園:車で約3時間
- ラスベガス:車で約6時間
宿泊拠点にすると良い場所
ゲートタウンは、Moab(モアブ)という街です。公園の入口までは、車でわずか15分ほど。
グランドサークルのロードトリップをする場合、ここを起点に観光すると動きやすいです。

わが家は、アーチーズ国立公園から車で15分ほどのヒルトン系のHomewood Suitesに宿泊しました。
無料の朝食もあるので、食費の節約にも繋がります。
値段も比較的お手頃で、部屋も広々としていたので家族で泊まっても全く窮屈に感じませんでした。やっぱり安定のヒルトンですね。

部屋にはキッチン完備。ホテル内にコインランドリーもあったので長期滞在向けの施設。
キャピトルリーフ国立公園やキャニオンランズ国立公園も行ったので、ここを拠点に3泊しました。

徒歩圏内に、お土産屋さんやレストランも豊富。
一般的に国立公園付近は、食事やショッピングは期待できない感じですが、モアブは観光も楽しめる街なので滞在するのにおすすめです。

特に、Antica Formaというイタリアンは絶品でした。
他にも、選択肢がたくさんあるので、食事面でみすぼらしくなりがちな国立公園の旅でも、満足いくのではないでしょうか。

ちなみに、外でお酒を飲むのは高いので、スーパーで地元のIPAビールを買って晩酌しています。
アーチーズ国立公園の料金と予約方法
アーチーズ国立公園の料金は以下の通りです。
- 車:$30/台
- バイク:$25/台
- その他(歩きなど):$15/人
国立公園の年間パス(National Park Annual Pass)は$80です。
年3~4箇所回る予定があるのであれば、購入した方がお得になります。(入園料金は、パークによって異なります。)
アメリカ在住の小学4年生は、年間パスポートが無料になります。
車1台分対象。Every Kid Outdoorsサイトに行き、ホームページから用紙をプリントし、ビジターセンターに行けば、年間パスポートと交換してもらえます。
ココ重要!
4/1~10/31の7:00~16:00の間に車で入園する場合、事前予約が必要になります。予約金は2ドルです。(返金不可)
夏休みシーズンなどはかなり人気で、朝の時間帯は予約枠が早く埋まりがちです。
【 予約の概要 】
- 予約枠は3か月前の1日8:00am(MDT)に開放されます。 〈例〉7/15の予約をしたい場合、4/1の朝8:00(MDT)
- 追加の予約枠は前日の夜19:00(MDT)に開放されます。
実は私、6月半ばにアーチーズに行く計画をしていたものの、不覚にも3か月前の予約を見逃していて気付いたときには、既にいっぱい。
幸い、前日のオンタイムにチャレンジしたところ、予約枠を無事にゲット。夏休み期間は、ここも争奪戦になるので、必ず時間ピッタリにアクセスするとよいかと思います。
もし、それでも予約ができない場合は、朝7:00前に入園すれば問題ありません。
アーチーズ国立公園のベストシーズン
アーチーズ国立公園のベストシーズンは春と秋。
グランドサークル内の国立公園は、夏場は40度近くになることも多く、厳しい暑さが予想されます。
6月半ばで35度くらいあり、昼間の時間帯はトレイルを歩くのがキツかったです。
冬場も冬場で、凍結により地面が滑りやすくなるので、注意が必要です。
日本人のご夫婦がデリケートアーチ付近で転落して亡くなられた事故も起きています。
実際に歩いてみた感じ、滑らかな岩場が多いので、一度滑るとそのまま落ちてしまう可能性は高いと思いました。
アーチーズ国立公園の所要時間

アーチーズ国立公園の観光に必要な日数は、1日以上。
アーチーズ国立公園に行くからには、ユタのライセンスプレートのシンボルにもなっている「デリケートアーチ」は必見。
駐車場からすぐのビューポイントでチラッと見ることもできますが(その場合は所要時間は1時間程度)ぜひトレイルを歩き、間近で見てきてほしい。
ここに行かないと、アーチーズに行く意味がないと思うほど、感動的でした。他にも、見どころはかなり多いです。
夏場に行く場合は、かなりの暑さが予想されるので、早朝から行動し、午前中は少しハードなトレイル、午後は軽めのトレイルやドライブコースメインに計画するとよいかと思います。
アーチーズ国立公園のモデルコース
モアブを拠点に、キャピトルリーフ国立公園→アーチーズ国立公園→キャニオンランズ国立公園という順番で周遊しました。
初日は予約がなかったので、夕方16時以降にパークサインの写真撮影とビジターセンターだけ行ってきました。次の日がメインの観光日。
① パークサインの前で写真撮影

まずは入口のパークサインでいつもの記念撮影。
アーチーズナショナルパーク・ロードに入ってすぐ右手にあります。
ここは、予約がなくても入ることができる場所なので、時間調整のためにゆっくり目に立ち寄りました。
② ビジターセンター

アーチーズ国立公園のビジターセンターはなかなか立派でした。
いつものごとく、ジュニアレンジャーの冊子をもらい、ホテルに戻って仕上げます。
【 ジュニアレンジャーとは? 】
ジュニアレンジャーとは、5~12歳の子どもたち向けに、National Park Service(NPS)が運営しているプログラム。
Explore・Learn・Protect(探索・学習・保護)をテーマに、アクティビティをと通して、国立公園や史跡について学べるようになっています。
レンジャーから冊子をもらい、アクティビティを終えることでバッジをゲット✨
基本的に参加費は無料です。実施している施設はこちらで確認できます。

ビジターセンターではトレイル情報も確認できます。レベル、距離や所要時間などの記載があります。
レンジャーに聞けば、さらに詳しく教えてくれます。
アーチーズ国立公園のトイレは、ビジターセンター以外は基本的にボットンです。夏場だったか、ニオイもきつめ。
なるべく、ビジターセンターでトイレは済ませておくことをおすすめします。
③ バランスロック

次の日は、早朝から行動。まずは、朝日と幻想的に映るバランスロック。
駐車場は20台ほどと少ないですが、朝一だったので貸し切りでした。
近くまで行くバランスロックトレイル(0.5キロ、所要時間15~30分ほど)もありますが、わが家は暑くなる前にデリケートアーチに行きたかったので、ここはスルーしました。
④ デリケートアーチトレイル

デリケートアーチトレイルヘッドに着いたのが朝6時過ぎ。
最寄りの駐車場(Wolfe Ranch Parking Lot)は貸し切りというわけではなく、チラホラ車がとまっていました。
デリケートアーチトレイルは、往復4.8㎞、所要時間は2~3時間ほど。高低差が146mで滑りやすい箇所もあるため、難易度はStenuous(上級)に分類されています。
とはいえ、ヨセミテ国立公園の滝修行のようなミストトレイルに比べたら楽でした。
前半に急こう配が出てきますが、後半は比較的なだらか。最後狭くなったところを通ると、いきなり巨大なアーチが現れます。

この大絶景はトレイルを歩いた人にしか味わえない。

長年、風や水の浸食によってこの形になったと言われています。芸術的なアーチが自然の力で作られたかと思うと、鳥肌が立ちます。
足が悪かったり、子どもが小さかったり、色々と理由はあるとは思うけど、アーチーズ国立公園に来たからには、ぜひチャレンジしてほしいトレイルです。
ちなみに、夫はこのトレイルがかなり気に入って、次の日夕日を見に行くと一人で行ってきました。(私は洗濯があったので、子どもたちと一緒にホテルに残りましたが。)
それくらい素晴らしい光景です。
⑤ デリケートアーチ展望台

長いトレイルはちょっと…という場合は、駐車場から近くの展望台もあります。
- Upper Delicate Arch Viewpoint(デリケートアーチ上部展望台)
- Lower Delicate Arch Viewpoint(デリケートアーチ下部展望台)
デリケートアーチ下部展望台は駐車場からすぐそこ。アーチの大きさは豆粒ほど。

デリケートアーチ上部展望台は、0.8㎞(20分程度)のトレイルですが、急な上り坂があるため、Moderate(中級)に分類されています。

ですが、アーチは思ったよりも小さいです。
ピクニックエリアにテーブルがあるので、ここで持参したおにぎりを食べ、少し休憩しました。
⑥ デビルズガーデントレイル

デビルズガーデントレイルは、11.6㎞のStenuous(上級)トレイルです。駐車場はかなり多く、問題なくとめることができました。
デビルズガーデントレイルでは、道中にいくつかのアーチをみることができます。
その中でも人気なのが、ダブルオーアーチです。そこまでの距離は往復6.6㎞ほど。
しかし気温が上がり、すでに歩くのがきつくなっていたため、わが家は途中のランドスケープアーチ(往復3.1キロ)までにしました。

ランドスケープアーチは、1991年に約18mの岩板が崩落しているそうです。いつしかこのアーチがなくなってしまうと思うと、本当に貴重な光景ですよね。
⑦ ウインドウズトレイル

気温が上がる午後は短めのトレイルを中心にまわりました。ウインドウズトレイルは、1.6㎞の簡単なトレイルです。
短いながらも、大迫力の3つのアーチが見られると、アーチーズ国立公園ではとても人気のスポット。
次に紹介するダブルアーチトレイルと共通の広めの駐車場もあり、アクセスがしやすい場所にあります。

Turret Arch。

North Window。ここのアーチは真下まで行くことができます。

South Window。

North WindowとSouth Windowが重なりあって、眼鏡みたいに見える場所があります。
⑧ ダブルアーチトレイル

同じ駐車場にとめたままで次のトレイルへ。ダブルアーチトレイルは、0.8㎞の簡単なトレイル。
こちらも、アクセスが良いことから、アーチーズ国立公園観光の定番となっています。

ダブルアーチは、公園内で1番高い34mの高さと、公園内で2番目に長い44mの2つの巨大なアーチ。その大きさは、まさに圧巻。
アーチーズ国立公園を楽しもう

グランドサークル旅行をするからには、絶対に抑えておきたいアーチーズ国立公園。
敷地面積は狭いわりに、見どころは多いため、ぜひモアブに1泊して満喫してきてください。
夏場は、前半にハード目のトレイル、後半に軽めのトレイルやビューポイントを中心にプランニングすると、比較的負担なく回れるかと思います。
公園内のアーチは、いつ崩れ落ちるかわからないものばかり。数年後には、この美しい光景は見られなくなるかもしれません。
本当に良い経験になりました。
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